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けものフレンズ9話より

どうも、最終学歴中学校卒業、hkmです。

今回は、

  • シュレディンガーの猫って、実は否定的な実験だぞ!
  • しかも、なんか突っ込みどころも多いぞ!

ってお話。

まえがき

あなたは「量子力学」について考えたことがあるでしょうか?

相対性理論と並び、創作物でアホみたいに引用される量子力学、という学問。

なぜかといえば、まじめな顔で

・可能性は重なり合って存在している!

・パラレルワールドは存在している!

なんて事を、科学的に研究している学問だからですね。

僕がこんな事言っても厨二病扱いなんですけど。

さて、そんな量子力学を研究していた、

エルヴィン・シュレディンガー

という科学者がいました。

Erwin Schrödinger (1933)

By Nobel foundation [Public domain], via Wikimedia Commons

この方、なんと量子力学の基礎となる方程式を導き出した、偉大なお方。

シュレディンガー方程式として、今もなお使われています。

さて、今回のお話は、そんなシュレディンガーの、猫を使った思考実験

略して「シュレディンガーの猫」についてです。

何かしらの信仰がある方は、この記事における「世界」をその信仰対象に読み換えるとわかりやすいかも。

「シュレディンガーの猫」は猫の名前じゃない

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さて、「シュレディンガーの猫」。

名前だけが先行していて、正直、何なのかもわかりません。

この文だけじゃ、「シュレディンガーさんが飼っている猫」を指してるようにしかみえませんもん。

この「シュレディンガーの猫」は、上でも少し説明させていただきましたが、

「エルヴィン・シュレディンガーという研究者が行った、量子力学のおかしい点を指摘するための、猫を使った科学的な妄想」

です。

シュレディンガーは、量子力学の基礎を作った科学者の1人。

そんな人が、「やっぱ量子力学っておかしくない???お前ら頭大丈夫????」という疑問を投げかけるために行った科学的な妄想なんですね。

あ、妄想なので、犠牲になった猫ちゃんはいません。

ちなみにこの、「科学的な妄想」のことを「思考実験」と呼びます。

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「量子力学」のおかしさ

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シュレディンガーの猫。

この実験を理解するには、まず

量子力学のおかしい点

を軽く理解しておく必要があります。

簡単に説明してしまえば、

「誰も見てないなら、何が起こっているかこの世界にもわからない

という科学的裏付けのあるぶっ飛び解釈です。

現実的と科学的を一緒くたにするのはいい加減やめない?

▲「科学的」について

サッカーで、ルールである審判が見てないなら、手を使ってても使ってない、みたいな感じ。

ここでポイントなのは、「反則じゃない」のではなく、「手を使ったという事実が存在しない」ということ。

ルールという枠組みに則ってゲームが進行している以上、審判が見てなければ、そのゲーム内では手を使ってないんです。

こんなんわかりやすく説明できない。

  • 二重スリット実験

とか、

  • 多世界解釈

とかで調べると、なんかそれっぽく理解できるかも。

文献とかではないのですが、こちらのサイト様ですとか、

量子力学 2重スリット実験 – 哲学的な何か、あと科学とか

▲オススメ

こちらの動画が有名でしょう。

www.youtube.com

▲正直わかりにくい

「シュレディンガーの猫」とは

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「誰も見てないなら、何が起こっているか世界にもわからない」。

これってぶっちゃけ、おかしいんですよ。

いや、だって実際起こってるんだから。

そりゃシュレディンガーも、

いやおかしくね????

ってなるんですよね。

その結果、おかしさを伝える為に行った思考実験が「シュレディンガーの猫」。

内容としては、

  1. 外からは絶対に中が観測できない箱を用意する
  2. 猫を入れる
  3. 放射性物質を入れる
  4. 放射線をスイッチに、毒が発生する装置を入れる

このようなもの。

過激すぎてサーバルちゃんも真っ青。

狩りごっこが、ごっこで無くなる瞬間も近いですね。

放射線って、まあめっちゃ小さい現象の話なんですよ。

原子よりも、もっと、もーっと小さい。

小さすぎて誰にも見えませんので、コイツらは世界の法則無視し放題じゃね?というのが量子力学の1部分。

さて、これで何が起こるかというと、

  1. 小さすぎて誰にも見えないので、放射線が出ているか、世界にもわからない
  2. 放射線が出ているかわからないので、装置から毒が発生しているかもわからない
  3. 装置から毒が発生してるかもわからないので、猫が生きてるか死んでるかもわからない

結果、箱を開けて中身を見るまで、猫の生死が世界にすら不明じゃん。

これはおかしいだろ?

っていう思考実験です。

ちなみに、この状況を

生きている猫と死んでいる猫が同時に存在している

なんて表現をしている事も。

そう、これこそが「シュレディンガーの猫」という実験の本質。

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「シュレディンガーの猫」もおかしいけどね

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ただまあ、このシュレディンガーの猫。

思考実験なだけあって、突っ込みどころも多いですよね。

例えばまず、

  • 「外からは絶対に中を観測できない箱」

そして、

  • 「誰も観測できてないから猫の生死が不明」

外からは絶対に中を観測できない箱

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えーっと、中が見えない箱。

これ、物理的に無理。

どちらかというと、今の科学力じゃあ、頑張ればちょっと見れちゃう。

と言うほうが正しいでしょうか。

どうあがいても、完全に光や音を遮断できる物質なんて存在しません。

そうなると、めっちゃ頑張ればめっちゃちょっと観測できたりします。

頑張らなきゃ良いんじゃね?という理屈ですと、皆が目を閉じれば済む話、になっちゃいますし。

「外から中を見られない箱」の存在する仮定で話が進んでいるため、そもそも結論は出ない思考実験ですよね。

誰も観測できてないから猫の生死が不明

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で、「誰も観測できてないから猫の生死が不明」。

いや、猫が見てるし。

昔の研究にありがちなんですけど、なんか人間だけを特別視してるんですよね。

猫にも自由意志はあるだろうから、猫が思いっきり観測してるっちゅーねん。

結局、猫は自分の生死がわかっちゃう。

生死がわかるってことは、毒が出てるかもわかっちゃう。

毒が出てるかわかるってことは、放射線が出てるかもわかっちゃう。

逆に、放射線の有無を特定することには成功していますけど、猫の生死は決まってる、気がする。